
先日、ミッションメンタリング協会の仲間と打ち合わせをしていた時に、「やる気」と「その気」について話題となりました。
ちょっとおもしろいテーマだなと思ったので、つらつらと考えてみました。
なんか、似ているようでもあり、ちょっと違うような感じもするし、「その気」っていうとちょっと色っぽく(エロっぽく?)聞こえちゃうこともあるしね(笑)。
chat-GPT先生に聞いたら次のように定義されるようです。
「その気」
定義:何かをしようかな、面白そうだな、という軽い関心や興味の芽生え。
特徴:・一時的・感情的なものが多い
・周囲の影響を受けやすい
・行動に移るかどうかはまだ不確定
「やる気」
定義:明確な目的意識を持ち、実際に行動に移す意志とエネルギーがある状態。
特徴:・継続性がある
・自発的で内発的動機が強い
・実行・実現に向けての覚悟が伴う

ついでに、chat-GPT先生に対比でまとめてもらいました。
う~ん、なるほどですね。
やっぱ動機の違いは大きな特徴としてありそうですね。
「その気」は外発的動機なことが多く、「やる気」は内発的動機なことが多いようです。確かに、まわりの誰かに言われたから「その気」になったとか、今なになにが流行っているからそれをやってみたりとか、、周りの環境に影響を受けることが多いようです。
一方「やる気」は、自分でこれと決めたことを自ら進んでやっていくってイメージがありますね。
また、chat-GPT先生は、「その気」はスタート地点。関心が芽生えることは大事な第一歩。「やる気」は行動と成果につながるドライブ。その気がやる気に変わる瞬間が、成長や変化のターニングポイントになります。と言っています。
いやいや、chat-GPT先生はいいことを言ってくれますね。

さらにモチベーション(動機)との関係を見てみましょう。
先ほどの「動機の強さ」で比較した通り、まずは外発的な要因から「その気」になって、これが内発的な動機を誘発して「やる気」になっていくことがわかります。
マズローの欲求5段階説の欠乏欲求(社会的(所属)欲求・承認欲求)は「その気」で、その上の成長欲求である「自己実現」では「やる気」が関連してくるようです。

これをキャリア開発のプロセスで見ていくと右の図のようなプロセスとなります。
「その気」はキャリアアップの種であり、周囲の刺激や環境が与えるもので、「やる気」はキャリアアップのエンジンであり、自らの内側から生まれると言えそうです。
「その気」の段階で終わらせず、目標・行動・評価へつなげて「やる気」に進化させる仕組みを持つことがとても大切になってきますね。

【おまけ:あとがき】
左図は以前にミッションメンタリング協会の部活動で、「メンタリングと問題解決アプローチ」についてブログに掲載した時の図に「その気」と「やる気」を追加してみました。
メンタリングでいうと、メンターとしては、マイナスからゼロに戻すまでは「その気」になってもらい、ゼロからプラスにする段階で「やる気」になってもらうのがいいのかなと思います。
私は40年以上昔、水泳のコーチをしていました。当時は、選手に「やる気」を出させるためにアメとムチで体罰的なむちゃな練習を課したり、おだてたりしながら「やる気」を出させるような指導をするコーチがたくさんいました。外発的動機で無理やり「やる気」を引き出そうとしていたんですね。まあ、社会全体が「24時間戦えますか!」の根性論が正義の時代でしたが・・・
外発的動機を使って「やる気」を出すことや根性論も悪いことばかりじゃないけど、外発的動機によって「やる気」がでたとしても、その外発的動機がなくなると一気に「やる気」が失せて目も当てられないような状況になると思います。
メンタリングセッションでは、外発的動機から内発的動機に変わることはとても重要だと思っています。問題や課題を内発的動機を持って自分事として捉えることで、自らが問題や課題に積極的に取り組み、自立型問題解決につながると思っています。
その人の今の状態が外発的動機の「その気」の段階か、内発的動機の「やる気」になっている状態なのかの見極めはメンターにとっては常に意識しておかなければならないところかなと思った次第です。
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